『他人を見下す若者たち』 ASIN:4061498274



 本屋で見かけて、人事屋としての勉強の意味もこめて読んでみました。今見たアマゾンの感想でも賛否両論みたいですが、内容がいいとか悪いとかはともかく、所々で十分思い当たる内容には感じました。ただまぁタイトルに若者って書いてあるのが若者ウケしないだけかなと。若者だけじゃないってことはちゃんと中にも書いてあるし。
 内容的にはあとがきでも触れられているとおり、研究途上のものを実験的に出版してみた感じが濃いようです。確かに読んでて「じゃぁどうすればいいのか?」という点まではまだ踏み込めてないなーとは思ってましたが、まぁそのへんはこれからなんでしょう。


 自分はどうかなぁと振り返ってみると、当てはまるところもありますよねぇ。ただ身の程はわきまえてるつもりなんで、自分が有能だと思ってるわけではないよなぁ。恵まれているとは思いますが。ただニュースなどを見ながら、その対象を見下したような気分になることも確かにあるような気がしますね。


 実は、5月の途中だというのに新入社員が一人やめることになりました。話を聞いてみるとまさにこの本の内容にぴったりというか、、、、、。明確に人を見下してるというわけではないけども、自分自身をかなり高い位置に置いているというか、、、。何「が」できる、ではなくて、何「か」できる、なんですよね、考え方のベースが。その根拠のない自信めいたものは一体どこからくるのか、、、。いろいろ背景を探ってある程度検討はついたものの、やはり時代が変わったということなんしょうか。それだけですませていいものかどうか大いに疑問を感じています。
 結局、引き止めるべきだったところですが、どうにも引き止める気になりませんでした。人事失格かもしれませんが、このまま続けてもらってもお互いに幸せにはなれないなとは感じましたのでね。
 この手の人に関する本、これからも読んでいろいろと知っておかないとなぁと思いました。


======= 追記 ========


 この本の酷評され具合がとても面白いというかなんというか。これ読んで不快になる人は図星な人なんかね。私はまだ若者の部類に入れてもらえると思っているけど、不快にはならないなぁ。何も筆者は若者がすべて悪いなんて書いてるわけでもなかろうに。これ読んだすべての人が受け止めるべき内容なんだと思うけどね。まぁこの本を酷評してる時点ですでに仮想的有能感たっぷりなんかな。自分で逆説書けるわけじゃなかろうに。